カリフォルニア・バーバンクのウォルト・ディズニー・スタジオに潜入! ここでは、アニメーションを後押しし続けたウォルトの甥の名を冠した通称「ロイ・E・ディズニー・アニメーション・ビルディング」に注目。映画『ファンタジア』(1940年)のミッキーの魔法使いの帽子が目印で、「ここで働く全員がこの帽子をかぶって仕事をしよう」という想いが込められている。
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Walt Disney Animation Studios(ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ)
多様なクリエイターたちが集う、アニメーション制作の心臓部。
本社の専門チームが手がける展示会さながらのディスプレイ
1~3階のスタジオ内には、展示会さながらに原画など貴重な資料が並ぶ。作品やテーマごとのディスプレイはディズニー本社の展示チームが担当。1階にはファンの子供たちから送られた手紙が一通ずつ額装され展示されており、作品づくりのインスピレーションになることもあるのだそう。
伝説のアニメーターの名を冠する、「バーニー・マッティンソン・シアター」


試写などが行われる劇場の名前は「バーニー・マッティンソン・シアター」。スタジオ史上最長の70年にわたり活躍したアニメーターへの敬意を込めて名付けられた。バーニーは2023年公開の短編『ワンス・アポン・ア・スタジオ‐100年の思い出‐』の冒頭シーンにも登場し、同年2月にこの世を去っている。
スタッフたちが集まる交流のための場所、「カフェインパッチ」

映画『ルイスと未来泥棒』(2007年)に登場する発明品名にちなんだ「カフェインパッチ」。コーヒーバーがあり、部署を越え人々が集う。建物中央の2階にあるここを中心に3階のストーリールーム、2階のエディタールーム、1階のプロダクションチームへと作品が繋がっていく。
あのキャラクターたちが、クリエイターの気分を高める!
精巧に作り込まれた様々なキャラクターたちの等身大フィギュアがカフェや階段など、スタジオ内の至る所に飾られている。写真の『アナと雪の女王』(2013年)のように、展示会で使用されたものが、会場で見せた世界観そのままに置かれている場合もあるという。
30体超のオスカー像がお出迎え! 長編映画のお祝いも
米アカデミー賞史上最多の59作品ノミネートと32の受賞を誇る本スタジオ。ウォルトがミッキーを生み出した功績で贈られたオスカー像などがエントランスに。ロビーを進むと長編映画『モアナと伝説の海2』(2024年)の大ヒットのお祝いムード一色。原画なども飾られていた。
anan 2457号(2025年7月30日発売)より