
写真・神藤剛
2026年7月30日、影山優佳さんがデビュー10周年の節目に初エッセイ集『影まで愛して』を発売。今回はその中から、「カタメコイメオオメ」を特別公開します。
カタメコイメオオメ
私には人生のモットーがある。
「不健康な食べ物は健康なうちにしか食べる」である。
不健康な食べ物というのは、痛風鍋は痛風になったら食べられないだろうし、背徳飯は安全地帯にいて一歩踏み出すからスリルのある幸福なのであって、健康診断に引っかかっていたら普通に禁忌的行為になってしまう。
「若いからできる」「健康だからできる」という、学生期間より少し長めの青春が食事で味わえるのが醍醐味だ。
しかも今なら、学生の時にはできなかった「ハッシュポテトを単品で2個頼む」とかいう幸せを享受できる。
ちなみに嘘をつきたくないので怒られる前に開示するのだが、私はこないだの健康診断でD判定があった。勇者の古傷は勲章だが、弱者のD判定は普通に心配なだけだ。
破滅的行為はガチのマジで破滅しそうな時にはしない方がいい。
マネージャー友人先輩、周囲のあらゆる人から心配され、健康的な食事をしろとよく注意される。
なので、ベジファーストは一応意識している。
ベジファーストとは、食事の最初に野菜を食べることで、食物繊維が糖の吸収を緩やかにし、糖質の上昇や食後の眠気を抑える効果的な食べ方である。また、一般にある程度周知されている健康法であるため、意識していることもあるんだなと周囲にアピールすることもできる。
確かに食事自体は健康的ではないのかもしれないが、健康的な食事法は積極的に導入しているよとドヤ顔できる。堂々としていると人は結構信用してくれる。あるいは諦めてくれる。後々の暴食での減点を今のうちにカバーしておくのだ。
ジャンキーでギルティな食事と同じくらい、「早く寝ろ」と怒られる機会がある。
私はいつも3、4時、早く寝られて1時過ぎくらいに就寝する。
22時から2時のゴールデンタイムに成長ホルモンが最も分泌される。だから、美肌のためや規則正しい生活のためには早寝早起きは必要不可欠だという。
これも同じ私法が適用される。
私の今日という一日は24時間しかないのに、成し遂げたいことはたくさんある。
あと普通に海外サッカーが深夜になっているしリアルタイムでフルで見たいから、早寝は無理じゃない?
いつか無理をしたくても無理ができなくなってしまう日が来る。
私の悪行によって健康寿命を縮めているのだとしても、幸福や興奮の最高値を体感しておきたい。2011年眠い目を擦って見たなでしこジャパンの伝劇的勝利は、私の目の奥で今も光り輝いている。ファンの方の「健康でいてほしいよ」という声はいつも鼓膜にいる。聞こえてる。いい感じの中庸を私も模索していきたい。
とは、思っているよ。
人は死ぬ。
しない方がいいことをしてもしない方がいいことをしなくても、人はどうせ死ぬ。どうせ結末が変わらないのなら、人生は違いを見出すために存在する。自分の人生にウチらだけの色を塗らないか? そう言って私は内臓に泥を塗る。
人生ギルティ。
逆メメントモリ。
影山優佳さんのエッセイ集『影まで愛して』は2026年7月30日発売!

『影まで愛して』
本書はアイドルグループ卒業後、俳優として活躍する影山優佳さんによる初のエッセイ集です。「本当の自分=影を伝えたい」という思いを込め、「ほめ言葉をそのまま素直に受け取れない自分」「自分に限界をつくり諦めてばかりの自分」 といった……「本当の影山優佳」を文章で明かしています。巻末には購入者だけが楽しめる撮り下ろし写真による「袋とじ」ページなど、影山さんのビジュアルも存分に楽しめる一冊です。
【影山優佳さんコメント】
25歳となった今年は芸能活動10周年の節目の年でもあります。自分を知ってもらうことが苦手な私のほぼ全てが詰まっています。読み終えた後には私はもう跡形もなくなってしまうんじゃないかというくらいにはありのままで曝け出しております。あれやこれや、アディショナルタイムの「袋とじ」の私まで、知り尽くしてもらえたら幸いです。
発売日:2026年7月30日
予価:2,200円
体裁:四六版並製
ページ数:本文ページ数176P/ビジュアルページ数20P(口絵4P+本文カラーページ8P+袋とじ8P)
Profile
影山優佳
かげやま・ゆうか タレント。2001年5月8日生まれ、東京都出身。0型。2016年5月8日「けやき坂46(現・日向坂46)オーディション」に合格しデビュー。多くのバラエティ・クイズ番組でも活躍、MENSA会員になったことでも話題に。また『2022 FIFAワールドカップカタール』でコメントや予想で注目を集めた。2023年7月19日に卒業コンサートを開催し、グループを卒業した。現在はドラマや舞台など俳優業を中心に幅広く活動している。2026年7月、デビュー10周年の節目に初のエッセイ集『影まで愛して』を刊行。
































