確かな知識に基づいて、腸活生活の知識をアップデート!

“腸活”という概念が当たり前になった今だからこそ、知識の確認と更新をしっかりとしていきたいもの。「人の数だけ正解があるのが腸活。正しい情報を精査して身につけていく、リテラシーを上げていくことが大切です」と話す國澤さんが、最新の動向をナビゲート。知識をアップデートして、いざ、もっと奥深き腸の世界へ!

Index

    教えてくれた方

    Profile

    國澤純

    日本の腸活研究を牽引。大阪・関西万博では「腸内細菌抗体検査」の基本となる技術を提供。国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所医薬基盤研究所の副所長や、数多くの大学の教壇に立つなど、マルチに活躍。近著に『人生を変える腸内細菌』 (ナツメ社)。

    今こそキホンの睡眠と運動に立ち返ろう!

    基本の睡眠と運動が腸を活発化させる

    「運動と睡眠の大切さは、みなさんが知るところですが、腸においても然り。特に活発に動くのは、副交感神経が優位になっている夜間。寝る直前までSNSやスマホを見ていると、副交感神経のスイッチが入らず、腸がうまく活動できない状態に。緊張状態が続いてしまうため、腸はおろか体も休まらず、ストレスが蓄積してしまいます。また、侮れないのが腹筋の力。腸を外部から動かすという意味合いもありますが、排便時のいきみには、お腹の筋力があることが不可欠。運動や腹筋のトレーニングでお腹を物理的に動かすことで、便秘に悩んでいる人が『スルッとお通じが出るようになった!』なんて改善例もよくあるんです」

    腸内細菌にとってのベストは腹八分目!?

    腸内細菌のデブ菌の活性化にご用心!

    「肥満を抑制する“痩せ菌”の存在に続き、腸内細菌の働きが、体の脂肪の溜め込みやすさにも関わることが近年明らかに。“デブ菌化”を防ぐためには、腸内細菌にとって快適な環境である、腹八分目を心がけることが肝心。腸内に偏った栄養が過剰にあると、消化の負荷も生じますし、腸内細菌の働きによって脂肪を蓄積しやすいタイプに変貌してしまうんです。高糖質・高脂質も、デブ菌のエサなので要注意。『食事の量を減らせば痩せ菌が生まれるのでは?』というのは安易な考え。栄養やエネルギーが不足すると、腸内細菌が飢え死にしてしまいますので、いろいろな腸内細菌のエサになるものをバランスよく食べることが大切です」

    「ばっかり食べ」 「〇〇抜き」はNG!

    意外とやりがち! 食の偏りは避けて

    「腸内環境を良く保つ秘訣は、腸内細菌が種類豊富に存在すること。特定の食べ物ばかりを食べる“ばっかり食べ”は、腸内の菌の多様性が損なわれてしまう一因。その食べ物を好物とする、特定の菌だけが増えることに。また、一口にヨーグルトやキムチと言っても、製品によって含まれる菌は異なるもの。定期的に違う製品や食品を取り入れることで、多様な腸内細菌を育てることができます。同様に“○○抜き”も注意が必要。一見、健康に良さそうに聞こえますが、腸活では悪手。腸内細菌に色々なエサを与えて育てていくという意味では、極端な“○○抜き”は避けた方がいいでしょう。特定の腸内細菌のエサが減ってしまいます」

    腸活意識の高い人も、SIBO(シーボ)にご注意!

    やみくもにやりすぎた勘違い腸活は、災いのもとになる可能性アリ

    腸活をストイックにやる人に多く見受けられるのが、「小腸内細菌異常増殖症 (通称SIBO)という小腸の病気。過度な腸活や体質などが異なることで、小腸で菌が異常に増えてしまう“SIBO”という状態につながることがあります。代表的な症状に、腸内でガスが過剰に発生することによるお腹の張りや過度な放屁、悪臭を伴う下痢などが挙げられます。このときの下痢やお通じの状態を、デトックスや腸活の成果が出ていると勘違いし、負のループに陥っている人が見受けられます。いつもとは違うお腹の違和感を覚えたら、腸活のしすぎを疑って。もし症状が続く場合は、専門医に相談を」

    菌にも天敵関係が!?

    腸内細菌同士の関係は、まるで人間関係の縮図!?

    「最近の研究で腸内細菌に“天敵”関係があることが新たにわかってきました。新入りの菌が来たからといって、古参の菌が『どうぞ』と快く席を空けてくれるわけではないようなんです。仲良く共存することもありますが、ときにエサを取り合う喧嘩をしたり、喧嘩両成敗で双方の菌が定着し共同生活を始めたり…。どちらか一方の菌がいると、もう一方はほぼ存在できないことも。その様はドラマティックで、まるで人間関係の縮図のよう! 『取り入れてみたけど、あの食品はお腹に合わなかった』というのは、元からいた良い腸内細菌の機嫌が損なわれ、結果として体調にSOSとして現れた、といわれると納得がいきますよね」

    Loading...
    イラスト・堀内えりか 取材、文・三上六花

    anan 2504号(2026年7月15日発売)より
    Check!

    No.2504掲載

    整う腸活 2026

    2026年07月15日発売

    お腹の調子だけでなくダイエット効果、免疫力、睡眠の質や肌荒れの改善など全身への効果が報告されている「腸活」。今回は無理せずに日々の暮らしに取り入れられる、やさしい腸活のアイデアをレシピ、アイテム、エクササイズなど幅広く紹介していきます。

    Share

    • twitter
    • threads
    • facebook
    • line
    ウェルネス

    Recommend

    こちらの記事もおすすめ

    今こそ知りたい腸内細菌の働き
    今こそ知りたい腸内細菌の働き
    Wellness
    サッカー日本女子代表・長谷川唯&清水梨紗がしている、腸にいいこと
    サッカー日本女子代表・長谷川唯&清水梨紗がしている、腸にいいこと
    Wellness
    サッカー日本女子代表・長谷川唯&清水梨紗と腸活
    サッカー日本女子代表・長谷川唯&清水梨紗と腸活
    Wellness
    【腸活お悩み相談室③】お腹の不調に潜むサインを見逃さないようにしよう
    【腸活お悩み相談室③】お腹の不調に潜むサインを見逃さないようにしよう
    Wellness

    Movie

    ムービー

    Regulars

    連載