サイバーパンクSFの記念碑的作品。アニメ『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

Ⓒ2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE

士郎正宗によるサイバーパンクSFの金字塔『攻殻機動隊』の新作TVアニメーションが7月7日から放送スタート。制作は、アニメ『ダンダダン』を手掛けたサイエンスSARU。原作漫画のテイストをそのままに、同氏の世界観をスタイリッシュに描く。


原典が革新を生む、新たなアニメ化

士郎正宗による漫画『攻殻機動隊』ほど、多面的な魅力を持つ作品は他に類を見ない。圧倒的な情報量を駆使して構築された緻密な世界観設定とアートワーク、主人公・草薙素子率いる公安9課の爽快なバトルアクション、そして脳とネットワーク世界が直結する「電脳化」や「サイボーグ(義体化)」が当たり前となった世界で問われる人間の在り方など、サイバーパンクSFとしての凄まじい強度は現在でも不変である。

押井守や神山健治、黄瀬和哉などトップクリエイターによるアニメ版、ハリウッドでの実写版も含め、本作を題材に複数の映像化が行われてきたこともそれを証明している。

Ⓒ2026 Shirow Masamune/KODANSHA/THE GHOST IN THE SHELL COMMITTEE

だが、それらの作品群でも唯一踏み込んでいない方向性が、原作漫画のテイストをそのままアニメーションに移植、作中のキーワードを使うなら「ダイブ」させること。スタイリッシュなビジュアルや近未来感、また物語の哲学性を強調するためにオミットされてきた漫画特有の表現がアニメとして描き直されている。

具体的には、ギャグを含むコミカルな演出、そしてそれに付随するキャラクターの可愛らしく豊かな表情の変化が再現された。結果、ビビッドな色彩をまとったキャラクターたちは懐かしくも新しい感覚を獲得。公安9課の掛け合いを中心としたテンポの良い作劇は躍動感と高揚感に繋がっている。アニメーション制作を手掛けるのは、『ダンダダン』のサイエンスSARU。原典から革新を生むその手腕が光っている。

information

『攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL』

近未来の日本を舞台に、草薙素子たち公安9課が電脳犯罪に立ち向かう。数々のメディアミックスが行われた『攻殻機動隊』の新たなTVシリーズ。カンテレ・フジテレビ系全国ネット“火アニバル!!”枠で毎週火曜23時~放送中。

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文・森樹

anan 2503号(2026年7月8日発売)より
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No.2503掲載

ヒーローエンタメ最前線

2026年07月08日発売

この夏を彩る最新ヒーローを紹介する特集。プライムオリジナルドラマ『犯罪者』から高橋一生さん、斎藤工さん、水上恒司さん、映画『ブルーロック』からは高橋文哉さんなど、豪華キャストのみなさんが誌面を彩ります。

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