
さまざまな作品で無二の光を放つ、俳優の黒木華さん。忙しい毎日を支えるのは、キッチンで好きな料理に没頭する時間。手作りする意外なものから、食の原点にある母の味まで語ってくれました。
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“チャージ”の秘訣
疲れたら焼き肉!
「やっぱりお肉を食べると元気が出ます。友人に無煙ロースターをプレゼントしてもらってから、おうち焼き肉もするように。とくに好きなのがタンとハラミ。母お手製のとうがらしペーストをつけると絶品なんです」
ちょっと贅沢をする
「普段は三食自炊が基本ですが、たまにご褒美的に、そのときに一番食べたいものをちょっと贅沢して食べに行くことも。お寿司が多いですね。友人とそのおいしさや空間を共有できたら、よりハッピーになれます」
“ぶくぶく”で優しく栄養チャージ
「“ぶくぶく”は、卵と出汁だけで作る茶碗蒸しのこと。ホッとする味で、子どもの頃からの好物です。するっと食べられて、胃腸に優しく栄養も豊富。少し多めに作って、残った分を次の日に冷やして食べることも」
“デトックス”の秘訣
キムチ鍋で発汗&血流改善
「夏でもよく食べるのがキムチ鍋。体が芯から温まり、汗をじんわりかいて、めぐりが良くなるんです。キムチを油でサッと炒めてから出汁と合わせるのがコツ。キムチの甘みと香りが際立ちます。〆のおじやも大好き!」
食べすぎた翌日は、麹と野菜を摂る
「食べすぎてしまった翌日は、消化を助ける働きがある麹を使った料理や、野菜を多めに食べるようにしています。どちらも腸内環境を整えてくれるものですし、そのおかげなのか、体重もキープできています」
「梅流し」で腸をスッキリ
「大根と梅干しを一緒に煮込んで、煮汁ごといただく梅流し。断食のあとの回復食にも使われる料理ですが、腸の動きを促すなどデトックス効果が高く、お腹の調子を整えたいときに取り入れています」
食べるのはもちろん、作るのがとにかく好き。無心になれる大切なひとときです

ドラマ、映画、舞台。全身全霊で役を生き、また次の作品へ。そんなふうに芝居に向き合う日々をおくる黒木華さんにとって、「料理は欠かせないもの」。忙しい合間を縫って、毎日の食事はできるかぎり自分で作り、撮影が続いて栄養が偏りそうなときは、おにぎりとスープを作って現場に持っていくこともある。
「料理に時間を捻出している感覚もないほど、私にはごく自然なこと。体を整える意味もありますが、料理をすることがいい気分転換になっていて。お芝居から離れて無心になれる、大切なひとときなんです」
黒木さんの料理は、手軽なひと皿から手の込んだものまで幅広い。「作りたい!」と思ったら、どんなに忙しくてもキッチンに立つ。活きたなまこを取り寄せて自分でさばき、好物のなまこ酢を作ったり、真夜中にうどんを打ったり。心のままに食べたいものを作って食べる、その手間ごと楽しんでいる。
「食べること以上に作るのが好きだから、なんでもやってみたくなってしまう。それに、お店だとちょっとしか出てこないなまこ酢だって、自分で作れば新鮮な状態を好きなだけ食べられます。最高ですね(笑)」
食いしん坊と料理好きは、子どもの頃から。食を大切にする感覚は、料理上手なお母さんによって育まれた。安心できる食材を使った品数豊富な食事、手作りのデザートやパン。母の滋味深い手料理と、家族で食卓を囲んだ幸せな記憶が原点にある。
「母は、私と弟の成長にどんな栄養が必要か考えながら、毎日ごはんを作ってくれました。その大変さとありがたさ、食が体を作るという真理を、大人になってあらためて感じています。母のシンプルで優しい味を、私も受け継いでいると思います」
日頃から、不足しがちな野菜をしっかり摂り、肉や魚もバランスよく食べるようにしているという黒木さん。年々暑さが厳しくなる夏は、体の熱を逃がしてくれるキュウリやゴーヤなど旬の野菜を積極的に料理に使う一方で、冷房や冷たい飲み物で弱りやすい胃腸を、スープや鍋料理で温めていたわる。そんな食養生の成果か、夏バテ知らずなのだそう。
「食欲が落ちたときは、にゅうめんやおかゆを食べたり、母が漬けた梅干しでおにぎりにしたり。疲れていても、お腹が満たされると元気になる。食の力を実感する瞬間です」
誰かと食べることで食事はいっそう豊かになると、黒木さん。気の置けない仲間と食を分かち合う時間を、日々の食事と同様に大切にしている。
「友人に料理をふるまったり、ごはん会はたびたび開いています。自分のためより人のための料理の方がずっと楽しいし、テンションが上がるんです。会話をして、たくさん笑って、おいしさを共有する時間が、エネルギーチャージになっています」
先日、1年間の食事の記録やお気に入りのレシピをまとめた初めての著書『はるの献立日記』を出版した。食を通して、黒木さんの生活も垣間見える貴重な一冊だ。そのなかから、リカバリーにも最適な2品を紹介してくれた。
「豚バラの中華風煮込みは、お店で食べた味を再現したもの。コラーゲンたっぷりの豚バラ肉と、鉄分や食物繊維豊富なきくらげの組み合わせが、美容にも良い気がしています。餃子は、黒木家の定番。にんにくが入らないので食べやすく、大葉のさわやかな風味が夏にぴったりです」
本書には、忙しい人や料理初心者でもトライしやすい、ウフマヨやワカモレといったお手軽レシピも。
「料理って、気分がのったときに、できることをやればいいと思うんです。それでも自分でおいしいものが作れたら気持ちが上がるんじゃないかなと。この本が、そんなきっかけになれたら嬉しいです」
Recovery Recipe 1|豚バラの中華風煮込み
エネルギー源の肉をしっかり。おつゆをご飯にかけても美味!
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材料(5~6人分)
豚バラブロック肉…300g たまねぎ…1個 乾燥きくらげ…大きくひとつかみ A[八角…3かけ 塩…小さじ1/2 醤油…大さじ3~4] 塩…少々 針しょうが…適量
作り方
① 大きめの鍋に豚肉とかぶるくらいの水を入れて強火にかける。沸騰したらあくを取り、弱火にして15分煮る。
② たまねぎは縦半分に切ってから、繊維に直角に1cm幅に切る。きくらげはたっぷりの水で柔らかく戻し、食べやすい大きさに切る。
③ ①のゆで汁を捨て、豚肉をさっと水洗いする。大きめのひと口大に切り、鍋に戻す。
④ ③に②とAを入れてかぶるくらいの水を注ぎ、中火にかける。ひと煮立ちしたら火を弱め、20~30分、豚肉が柔らかくなるまで煮る。塩で味を調える。
⑤ 器に盛り、針しょうがを添える。
Recovery Recipe 2|餃子
あんがジューシー。たまねぎ麹でふくよかな味に
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材料(30個)
豚肩ロースひき肉…250g キャベツ…1枚 白菜…1枚 ニラ…1束 しょうが…1かけ 大葉…15枚 餃子の皮(大判)…30枚 A[自家製たまねぎ麹※…小さじ2 かき醤油…小さじ1 ごま油…小さじ1 片栗粉…大さじ1] 米油…適量 ごま油…適量 ぽん酢…適量 ラー油…適量
※自家製たまねぎ麹:たまねぎ1個をブレンダーにかけ、麹100gと塩小さじ1を入れてさらに撹拌する。保存容器に移し、室温で混ぜながら1週間発酵させる。
作り方
① 大葉以外の野菜はみじん切りにする。
② ボウルにひき肉とAを入れて混ぜ、①も加えてよく混ぜる。
③ ②を餃子の皮で包む(半分は皮に大葉をのせて包んでいく)。
④ フライパンを弱火にかけ、米油をひいて餃子を並べる。火を強め、しっかり焼き色がついたら水100mLを加えてふたをし、4~5分蒸し焼きにする。
⑤ 水分がなくなったらごま油を回しかける。水大さじ1に片栗粉小さじ1/2を溶いて羽根を作っても。
⑥ ぽん酢とラー油を添える。
Profile
黒木華
くろき・はる 1990年3月14日生まれ、大阪府出身。映画やドラマ、舞台など幅広く活躍。8月28日から、映画『時には懺悔を』が公開。初の著書『はるの献立日記』(飛鳥新社)では、日々の食事とエピソードを丁寧に綴っている。
写真・KAZUYUKI EBISAWA(makiura office) 馬場わかな(料理) スタイリスト・田畑アリサ ヘア&メイク・新井克英 取材、文・熊坂麻美
anan 2506号(2026年7月29日発売)より































