
真飛聖さん
近頃、バラエティで見せる気取りのないユーモラスな素顔にも注目が集まる真飛聖さん。2年半ぶりとなる舞台は、なんと一人芝居!
自分のベストなタイミングで、この作品に出合えたのかなと思う
「普段は台本をいただいたら、物語の筋を客観的な視点で読むんですけれど、この作品は序盤から自分が物語の中にいる感覚があって『やりたい』ではなく、直感的に『これを私はやるんだ』と思ったんです」
舞台『ガールズ&ボーイズ』は、一人の女性が自らの人生を語り出すところから始まる。語り出しは順風満帆にも思えたが、いつしか話は予想外の方向へと転がっていく。
「演出の稲葉(賀恵)さんは、劇場をカウンセリングルームのようにしたいとおっしゃっています。一人芝居とか演劇というより、いろんな人が自分の話をしに来る中、私の番が来て自分に起きたことを喋り出すイメージ。身構えずに聞いてもらって、自分の体験を重ねながら気持ちを分かち合ったり共有したりすることで、前に進んでいくエネルギーのキャッチボールがお客様との間でできたらいいなって」
その稲葉さんは、先日、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞した気鋭。
「今回ご一緒するのが初なのですが、行間の読み込みがとても深く、細かいところにも気づくし、一つひとつを緻密に計算して創り上げていく方。自分では気づかない部分を指摘してもらいながら、作品を組み立てていくのが楽しみで仕方ないです」
今作は文学座所属の増岡裕子さんとのWキャストでの上演となる。
「テンポや声のトーンとか読み方が全然違って、気づきがとても多いんです。増岡さんは実際にお子さんがいらっしゃるから、子供への話しかけ方とか、いい意味で邪険な感じがすごくリアルで、思わず笑っちゃうくらい。同じ役をやる人がもうひとりいて、一緒に感情を掘り下げることで何倍にも役が膨らんでいく。最強の味方なんだなと思っています」宝塚歌劇団出身ながら、これまで映像を中心に活躍してきた。
「生身で舞台に立つには相当はらを括らなくてはいけないし、かなりの緊張を乗り越える必要もあるんです。もともと自己肯定感があまり高いほうではないのもあり、お引き受けするのも自問自答の繰り返しでした。でも昨年、芸能生活30周年を迎えて、そろそろ自分を信じてあげないとと思うようになりました。ダメな自分も全部認めて、私にいただいた仕事は楽しんで思い切りやろうと。この作品に出合えたのはベストなタイミングだったのかなと思います」
Profile
真飛聖
まとぶ・せい 1976年10月13日生まれ、神奈川県出身。宝塚歌劇団元花組トップスター。出演作に、映画『レンタル・ファミリー』、ドラマ『身代金は誘拐です』、舞台『多重露光』などがある。
information

一人旅に出た旅先で、恋に落ちて結婚。2人の子供を授かり、実りのある仕事も得て、すべてが順風満帆に進んでいたはずの人生が、あるときから徐々に崩れ始めて…。
4月9日(木)~26日(日) 東京・新国立劇場小劇場 作/デニス・ケリー 翻訳/小田島創志 演出/稲葉賀恵 出演/真飛聖・増岡裕子(Wキャスト) 全席指定A席7,700円ほか 新国立劇場ボックスオフィス TEL. 03-5352-9999(10:00~18:00)https://www.nntt.jac.go.jp/play/girls_and_boys/
anan 2491号(2026年4月8日発売)より

















