AI活用や語学力アップ、リスキリングなど、新たな学びを始めようと思っても、目の前に立ち塞がるサボり癖に三日坊主の壁…。でも、実は継続に必要なのは、データから導かれた3つの原則を守ることだけ! 目標達成のための習慣力の身につけ方を紹介します。
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三日坊主は意志ではなく、有効な技術で解決!
スキルアップを目指して勉強を始めても、意志が弱くて続かない…。など習慣化に苦手意識を持っている人は多いはず。
「私はこれまで習慣に関するさまざまなデータを分析してきましたが、それによりわかったのは、習慣化の成否に意志ややる気といった個人の能力は関係ないということ。必要なのは〝技術〞です」と話すのは、書籍『継続する技術』の著者で、データアナリストの戸田大介さん。
「技術といっても難しいものではなく、むしろシンプル。そもそも挫折につながる大きな原因は、目標を高く設定してしまうことです。最初はよくても、すぐに面倒になってしまいます。そこでデータに基づき、失敗しないための手順を体系化したのが、『すごく目標を下げる』『動ける時に思い出す』『例外を設けない』という習慣三原則。これを実践した人は、そうでない人より、習慣化の成功率が約8倍高いことが確認できています」(アプリ「継続する技術」の集計)
習慣三原則の詳細は、以下をチェック。また、成功率を上げるには、毎日行うこともポイントとなるそう。
「これも、データで検証済み。そして、自分なりに達成感や成果が感じられるのは日後。まずは、日間毎日続けてみましょう。継続には苦しみが伴うというイメージを持つ人もいると思いますが、習慣三原則はそれとは無縁。まるで歯磨きのように自然と続けられ、自分を望ましい方向へ導いてくれるのです」
データから導かれた!継続力を身につけるための、習慣三原則
習慣三原則は、世の中にあまたある習慣化のコツから、継続の成功率に大きく関わるポイントを集約したもの。この初期設定さえ行っておけば、どんな人でも継続力が身につき、三日坊主から卒業できること間違いなし!
三原則その1. すごく目標を下げる

※60分以上の目標を1.0倍とした時、5分以内の目標での成功率が3.13倍(サンプル数:69487集計期間2021/1/1~2022/12/31)
まずは習慣にしたい目標を設定することからスタート。
「ポイントは、『すごく目標を下げる』こと。すぐに達成できる目標は継続しやすく、60分以上かかる目標より、5分以内でできる目標のほうが、成功率は3.13倍上がるというデータもあります」(戸田さん)
しかし、多くの人がやりがちなのが、いきなり高い目標を設定すること。
「最初はできる気がしますが、ほかにもやるべきことが多い日々の中で、それを継続するのは想像以上にハード。大概、挫折してしまう。“5分以内にできる最低限の目標”が鉄則です」
POINT
✅ 準備を含めて5分以内の目標を立てる。
たった5分? と思うかもしれないが、毎日続けるとなると実はこれくらいの時間が現実的。
「やり始める時の気持ちのハードルが下がり、継続しやすい。また、準備に時間がかかるとそれだけで面倒になるので、目標は“準備も含めて5分以内”が正解です」(戸田さん)
✅ 高い目標がある場合も段階を踏む。
どんな目標でも、5分以内から始めるのが成功の秘訣。
「そこから徐々に、10分、15分と延ばして高い目標を目指して。最初は物足りなさを感じるかもしれませんが、結果的に低い目標から始めた人の98%以上が達成感を得られたとのデータもあります」
三原則その2. 動ける時に思い出す

(サンプル数:283809集計期間2021/1/1~2022/12/31)
目標が決まったら、次はそれを行うタイミングを設定。
「人には、行動を起こしやすいタイミングとそうでないタイミングがあります。例えば、同じ筋トレでも、歯磨きなど日頃から行っている習慣の前後ならその流れでやろうと思えますが、ソファに寝そべっている時はまったくやる気になりません。
つまり、目標は『無理なく行動しやすいタイミング』の前後にくっつけて行うのがベストということ。さらに、そのタイミングにリマインダーをセットしておくと、しない人より成功率が4.47倍上がります」(戸田さん)
POINT
✅ 何かの行動にくっつけて取り組む。
おすすめは通勤・通学中や、歯磨き、お風呂の前後など。
「このように毎日無意識のうちに行っている行動にくっつけると、その流れでできるので、習慣として定着しやすい。また、『お風呂の前に筋トレ』など理にかなった順番にするのも、有効な一手です」
✅ 思い出す仕組みを作る。
リマインダーをセットするのが、その一つ。
「例えば、『お風呂の前に筋トレ』なら、いつもお風呂に入るくらいの時間にセットしましょう。さらに、脱衣所にダンベルを置くなど、目標と関連する場所に忘れないための仕組みを作ると、成功率がアップします」
三原則その3. 例外を設けない

(サンプル数:87456集計期間2021/1/1~2022/12/31)
目標は毎日やるのが基本で、例外はなし。
「1日くらい休んでもいいのではと思うかもしれませんが、それをきっかけに気が緩み、1日サボると69.1%、2日連続になると83.8%と高い確率で挫折をしてしまいます」(戸田さん)
でも、急な飲み会で帰りが遅くなったり、くたくたに疲れていたりと、5分やるのも難しい日があるはず。
「そんな時はどんなに小さなことでもいいので、代わりに何かをやればOK。こうして積み上げてきた記録をつなぎとめておけば、気持ちが途切れずに済み、習慣化を形成できます」
POINT
✅ “ほんの少し”でも代わりに何かをやる。
どうしても5分やるのが難しい時の代替案を決めておく。
「いつもの目標から格段にレベルを落としてもいいので、とにかく1日も空けずに行うことが大切。『やる』『やらない』の二択ではなく、『少しだけやる』ことで、継続を絶やさないようにしましょう」
✅ リセットルールで、2日やらなかったら最初から。
目標を達成したら1日目、2日目とカウント。
「2日連続でサボったら、1日目からやり直し。このルールにより、せっかく積み上げた記録をゼロにしたくないと、安易にサボることはなくなるはず。ただ、厳しすぎると逆効果なので、1日だけならセーフに」
お話を伺った方
Profile
戸田大介
データアナリスト。習慣化アプリ「継続する技術」などの開発を行う「bondavi」代表。アプリのユーザーのデータをもとにした著書『継続する技術』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)も好評。
anan 2492号(2026年4月15日発売)より















